歯科衛生学科
全身の健康状態をとらえた上で、口の健康づくりを支援できる、
高度な専門性をもつ歯科衛生士を3年間で養成します。
少人数制教育と実習に重きを置いた学びによって、口腔状態を総合的にとらえ、観察できる専門知識と技術を育成。
また、患者さま、社会、自分自身に対して責任をもち、広く社会に貢献できる歯科衛生士としての自覚を育みます。
関西女子短期大学のディプロマポリシー(学位授与の方針)、カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成方針)、
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新着情報
歯科衛生学科 学科長 木村 重信 教授
コロナ禍で国民の健康を口腔から支える
新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす影響は、感染リスク回避にむけた社会行動の問題、それに伴う経済問題、さらには政治問題まで多岐にわたりに複雑かつ深刻です。まさにコロナ禍と言えますが、そういった中、国民の健康を口腔から支えるのが歯科医と歯科衛生士です。
歯科では、長らく歯科の2大疾患と呼ばれるう蝕(むし歯)と歯周病(歯槽のう漏)の予防、治療が中心でした。特にう蝕については、これまで日本の子どもを大いに苦しめてきました。しかし今、この小児う蝕が激減しています。これは1960年代に明確になったう蝕発症メカニズムに基づいて、歯科医が積極的に治療したことと、歯科衛生士が中心となりう蝕予防法を広く国民に浸透させたことによります。この少なくなった子どものう蝕を昔のように蔓延させないように指導するのも歯科衛生士の役割です。う蝕予防は、歯科衛生士が取り扱う最も重要な業務の一つということができます。
もう一つの歯周病、これは、う蝕と比べて発症メカニズムが複雑で、簡単な解決法はまだ見つかっていませんが、病因がプラーク(歯垢)中の細菌であることに間違いはありません。したがって、歯周病の予防や治療、維持管理には口腔清掃を含むプラークコントロールが極めて重要です。プラークコントロールの専門家である歯科衛生士の役割は、歯周病においても大きいということです。
さらに最近、少子高齢化という社会情勢を背景に、歯科衛生士の新たな役割に期待が高まっています。それは、適切な口腔保健指導を行うことによって口腔疾患を予防するだけでなく、健全な口腔機能を保つことによって実りある生活がおくれるようにする、すなわちQOL(quality of life:生活の質)の向上に寄与するという役割です。健全な口腔機能を保つということは、ものを食べたり話をするといった人間としては普通の、しかし極めて重要な機能を健全な状態に保つということで、健やかな生活を送ることに直結します。
昭和23年(1948)に歯科衛生士法が制定され以来、今ほど歯科衛生士の業務が多様化し、かつその役割が期待されている時期はなかったかも知れません。歯科衛生士は、う蝕や歯周病といった歯科疾患予防の最前線に立ちつつ、口腔機能を健全に保つ専門職としての役割も担っていかなければなりません。我々はそんな歯科衛生士を育てています。国民の健康を口腔から支えるという情熱を持って歯科衛生士を目指してください。
歯科衛生学科 学科長
木村 重信 教授